911生誕51周年を迎え、なお輝きを増す唯一無比のブランド、ポルシェ。その歴史をひも解き、最新モデルをテストドライブ。さらには書棚まで、その精緻でエモーショナルな魅力を追ってみた。
#1.空冷水平対向6気筒の伝説/1963-1998 PORSCHE 911 50+1th History01
2013年に生誕50周年を迎えたポルシェ911。その唯一無二のスポーツカーは、1963年のIAA フランクフルトモーターショーで「プロトタイプ901」として産声をあげた。翌1964年には911のモデル名を得て、リリース。130PSの空冷水平対向6気筒エンジンを搭載し、最高速度210 km/hというスペックを携えてのデビューだった。

プロトタイプ901
1966年には最高出力160PSの911 Sを発表。独特のステンレス鋼のロールバーを組み込んだ911 タルガが、安全機能を備えた史上初のカブリオレとして同年後半にデビューした。

911 タルガ
1967年には、セミATのスポルトマチック4速トランスミッションを追加。同年、ポルシェはドイツメーカーとして、厳しい米国排出ガス規制を初めてクリアした。2.0リットルからスタートした911は、2.2リットル(1969年)、そして2.4リットル(1971年)へと排気量を拡大し、よりパワフルに。