Interview:チェルフィッチュ×トラフ建築設計事務所、舞台という空間

2011年 2月 26日 18:00 Category : Design

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 今話題のチェルフィッチュという劇団をご存知だろうか。劇作家・小説家の岡田利規氏を代表とする劇団で、チェルフィッチュとは自分本位という意味のselfishを幼児語化したという造語。主に、現代の東京(を含む都会)の文化や社会現象や現代特有の空気感を、若者特有の口語表現とリフレインや誇張された意味のない身体の動きで表現する。その独特な身体表現はダンス的でもあり、演劇・パフォーマンス界でも特異なポジションに位置する。

チェルフィッチュ『ゾウガメのソニックライフ』2011年2月1日 神奈川芸術劇場

チェルフィッチュ「ゾウガメのソニックライフ」2011年2月1日 神奈川芸術劇場 撮影:宇壽山貴久子

 そんなチェルフィッチュの新作公演「ゾウガメのソニックライフ」。よりよく生きていきたい、そうするには「日常」が大切である、じゃあどうすればよいのか──。誰もが思うこの類いの感情を、ひと組のカップルの対話と思考、そして夢を行ったり来たりしながら、その様子を5人の男女が演じていく。見ている方も、ゆるゆるとした不思議な夢とうつつの世界に入り込み、時折ハッとする言葉で感情を動かされているうちに時間が流れる。特に明確なストーリーはない(あると言えばあるのだが……)、観劇後に残るモヤモヤとした感情や沸々と溢れる疑問を持ち帰る、そんな舞台である。

 岡田利規氏が醸し出すなんとも言えない空気が漂う劇場空間をともに作り上げるのは、トラフ建築設計事務所。チェルフィッチュとトラフが組むのは、本作で3作品目のコラボレーションとなる。本作では、舞台向かって左側にヒーローインタビューのようなビデオカメラの撮影ブースがあり、右奥にスクリーンがあり映像が投影される。スクリーンの下にはダイニングテーブルと椅子が二つあり、その前には大きなH型のフレーム、その手前に可動式の木箱がある。そして折畳み椅子がいくつか置かれている。それが何を意味するのか、意味しないのか。

チェルフィッチュ『ゾウガメのソニックライフ』2011年2月1日 神奈川芸術劇場

 舞台という空間と観客の関係性、俳優と空間のせめぎ合い、調和とズレを生み出す、クリエイティブな舞台という空間について、神奈川芸術劇場での公演の大半を終えた岡田利規氏とトラフの鈴野浩一氏に、舞台という空間を作り上げることについて聞いた。(インタビュー日時2011年2月14日)

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