Interview:「エスタブリッシュド&サンズ」セバスチャン・ロング

2011年 10月 21日 00:00 Category : Design

このエントリーをはてなブックマークに追加

 引出しがずれて積み重なったようなシェルフ、ニットをかぶった生き物のようなチェア。木版画風のアートを使ったチェスト。世界の家具デザインの勢いが鈍りつつある時代に、デザインへの挑戦をやめないのがイギリスの家具ブランド「エスタブリッシュド&サンズ」だ。

 2005年にデビューし、コレクションは72種類に及ぶ。世界的なデザインイベント、ミラノサローネで彗星のように登場し、世界的な話題を集めた。その背景も実にユニークだ。ブランドを立ち上げたのは4人の発起人、セバスチャン・ロング、タマラ・カスペルズ、マーク・ホームス、アラスデア・ウィリス。この面々がすごい。

今年のミラノサローネでの展示

 アラスデア・ウィリス氏は、かの有名雑誌「Wallpaper*」の元発行人(ちなみに妻はステラ・マッカートニー)。セバスチャン・ロング氏は、ロンドンのバービカンセンターの館長の息子であり、タマラ・カスペルズ氏とマーク・ホームス氏は有名学校に学んだデザイナー。そして映画プロデューサーのアンガッド・ポール氏が出資をしている。

 始まりは「イギリスの優秀なデザイナーを国外に流出させたくない」という思いだったという。ロゴの下にもGREAT BRITANの文字がしっかりと掲げられている。エスタブリッシュド&サンズに近い思想を持つブランドとしてはかつてのイタリアのカッペリーニがあるが、「B&Bやカッペリーニに声をかけられたら、イギリスのデザイナーはデザインを提供してしまうよ。それほどのブランドが当時のイギリスになかった」(4人)。

 そこでイギリスのアイデンティティを持つ、ブリティッシュブランドを確立したい。そこで始まったのが、このブランドなのだ。いまや英国のばかりではなく、世界のデザイナーがこのイギリスのブランドのために、デザインを提供するようになった。彼らの試みは大成功しているのである。

セバスチャン・ロング氏

 日本では2010年からトーヨーキッチン&リビングが取り扱いを始め、今月28日には、日本で初めてのショールームが東京・南青山にオープンする。デザイナーとクリエイティブディレクターのセバスチャン・ロング氏にブランドの秘密を聞いた。(本インタビュー初出は、エキサイトイズム特集vol.152/2010年11月21日)

Related article

  • 閉幕迫る「大地の芸術祭2009」北川フラム インタビュー
    閉幕迫る「大地の芸術祭2009」北川フラム インタビュー
  • インタビュー:ニコラ・ニコロフ「ポスト・フォッシル」展より
    インタビュー:ニコラ・ニコロフ「ポスト・フォッシル」展より
  • インタビュー:アントン・ベーケ 「ポスト・フォッシル」展より
    インタビュー:アントン・ベーケ 「ポスト・フォッシル」展より
  • ザ・コンランショップとマジスで「Holiday at home」
    ザ・コンランショップとマジスで「Holiday at home」
  • ‘おいしいキッチンプロジェクト’の新作は「食卓用のろうそく」
    ‘おいしいキッチンプロジェクト’の新作は「食卓用のろうそく」
  • 天童木工PLY 展示室に長大作の名作家具
    天童木工PLY 展示室に長大作の名作家具

Prev & Next

Ranking

  • 1
    フォトギャラリー:モレスキン「Detour」展
  • 2
    フォトギャラリー:第6世代目「新型ゴルフ」
  • 3
    フォトギャラリー:「DESIGN TOUCH Exhibition 夢を叶えるデザイン展」
  • 4
    フォトギャラリー:新型フェアレディZ北米モデル「370Z」
  • 5
    フォトギャラリー:プレミアムコンパクト・クロスオーバー「XC60」
  • 6
    フォトギャラリー:Lexus L-finesse - crystallised wind
  • 7
    フォトギャラリー:ダミアン・ハースト×ルイ・ヴィトン
  • 8
    今週末見るべき映画「マリア・カラス 伝説のオペラ座ライブ」
  • 9
    フォトギャラリー:ディーター・ラムス展
  • 10
    小型プレミアムオープン、BMW「120i カブリオレ」

Excite ism :

このエントリーをはてなブックマークに追加