秋のデザインイベントで活躍! 日本の若手建築家

2011年 12月 27日 13:35 Category : Design

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 東京を舞台に行われた秋のデザインイベント。本記事では期間中に開催されていたさまざまなイベントや発表のなかから、近年活躍がめざましい日本の若手建築家の仕事を振り返ってみたい。

 昨年のデザインタイドトーキョーの会場構成も記憶に新しい中村竜治氏が会場構成を手がけた「感じる服 考える服:東京ファッションの現在形」。(東京オペラシティアートギャラリー)

 ファッションは今、世界の流行を牽引するトレンドとしてのファッションと、ファストファッションに代表される世界経済の大きな流れのなかのファッション、それとストリートカルチャーを起源とするストリートファッションと、大きく三つに分類されると思う。

 東京は'70年代以降、才能豊かなデザイナーの出現によって世界のトレンドをリードするファッションを生み出しながらも、日本の伝統と文化を読み解きながら、ヨーロッパの伝統的なハイフッションともモードとも異なる独自の進化を遂げてきた。

 本展には10名の東京の今を感じさせる若手ファッションデザイナーが参加した。ファッションのみならず、音楽、アートをクロスオーバーし、社会の現状認識をふまえ自発的に考え行動する彼らの取り組みは、東京という街の固定化しない流動的で多様なスタイルの混沌とした有り様そのものを表現しているようにみえる。

 会場に足を踏み入れると、ギャラリー空間が壁から架けられたむき出しの鋼鉄製の梁(はり)により、大小さまざまな大きさの展示空間に分けられている。梁は建物の天井付近に水平方向に架けられる建築の構造上重要な部材。それがちょうど人の目線の高さにはり巡らされており、ひとつひとつの展示空間をゆるやかに分けている。

 最長で12メートルある梁はギャラリーの壁面にボルトで固定され、空間にはそれを支える柱は一本もない。梁が宙に浮いているさまは、建築的には当たり前なことだが、何かを支えるわけでもなく、これだけ太い梁がただ空間に浮いている様は、それだけで空間体験として新しさがあった。中村氏はこれを壁で区切る会場構成と壁で区切らない会場構成の中間として設計したという。

 目線の高さ以外は天井も床もすべて素通しになっているので、隣の空間にどのようなものが展示されているのか、一目でわかるのだが、それが東京ファッションがおかれたカオスな社会の様相を映し出しているかのようで興味深かった。

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