日本のファッションの30年間の一断面を提示「Future Beauty 日本ファッションの未来性」

2012年 8月 30日 12:00 Category : Design

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 日本のファッションの30年間を振り返る展覧会、「Future Beauty 日本ファッションの未来性」展が、東京都現代美術館で開催中だ(~10月8日まで)。2010年にロンドンのバービガン・アート・ギャラリー、2011年にはミュンヘンのハウス・デア・クンストで開催され好評を博した本展は、海外巡回展の内容に今後の方向性を示唆する若手ファッションデザイナーの展示をあらたに加え開催されている。

 本展には4つのセクションが設けられ、経済成長の勢いとともに世界に進出していった、’80年代以降の日本のファッションを総括しつつ俯瞰的に読み解いていく試みともなっている。

 最初のセクションとなる「陰翳礼讃」では、コム デ ギャルソン/川久保玲、山本耀司、ジュンヤ ワタナベ・コム デ ギャルソン/渡辺淳弥、マトフの作品が世代をまたぎ並列的に展示されている。風でそよぐ薄い半透明のファブリックで、均等に仕切られた見渡しのよい空間には、本展でももっとも貴重ともいえる作品が展示されている。1981年にパリコレクションデビューをした山本耀司と川久保玲は、それまでの欧米の美意識とはことなる、彼ら独自の美意識に基づいた斬新な作品を発表し、その黒を基調色としたファッションは『黒の衝撃』といわれ、その後の欧米ファッション界にセンセーショナルを巻き起こした。ところどころ虫喰い穴のように破れ、あて布やアップリケがほどこされ、ただ、身体にそって巻きつけられたかのようなファッションは、「ボロルック」と評価され、賛否両論を巻き起こした。それらはまた、黒と白という日本古来の色彩感覚に基づいた影と光がもつ色調を、形態と組み合わせにより階調豊かに表現したものでもあった。

 日本のファッション30年の幕開けを静かに告げるような、川久保玲と山本耀司のアティチュードを象徴するルックと共に、その思想を継承する彼らより若い世代、渡辺淳弥、マトフの二組のファッションデザイナーの作品もあわせて展示されている。

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