デザインタイド トーキョー現地速報レポート #4 会場構成 織咲誠インタビュー

2012年 11月 1日 10:55 Category : Design

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 いよいよ開幕したデザインの秋を彩る東京発のデザインのトレードショー、デザインタイド トーキョー2012。多数の来場者で活気にあふれるフロアで発表される最新のプロダクトは、日本だけでなく、海外からも注目を集め、トーキョー発のデザインの今を知ることのできるイベントとしてのその注目度は年々増すばかりだ。

 またDESIGNTIDEが注目するクリエーターの作品にフォーカスをあてたエキシビションや、最新のデザインアイテムを、それをデザインしたりつくった人から直接買うことのできる活気のあるマーケット、デザインや建築を巡る状況を議論するトークイベントなども会場内で開催され、デザインの秋を楽しむ一大イベントとしてすっかり定着した感がある。デザインタイド トーキョーで発表されるデザインとともに、注目したいのが毎年話題になる会場構成だ。これまでも谷尻誠氏や中村竜治氏など、注目の若手建築家らを起用し、昨年は中坊壮介氏がプロダクト・デザイナーとして初めてデザインタイド トーキョーの会場構成を手がけた。

 注目の今年の会場構成はアートとデザインの分野を横断的に活動するインターデザインアーティストの織咲誠氏。織咲氏はスタイリングや消費偏重のデザインのあり方に疑問を呈し、デザインやアートのアプローチで世の中にある問題解決に取り組む、物や人の関係性に着目するデザイナーでありアーティストである。これまで織咲氏は、自身のアートからデザインへの接近の転換点となった、「より少ないものでより多く」の効果を生むためのアプローチでもある『ホールワークス』や、『ラインワークス』などを経て、ダンボールを気持ちよく折り曲げることのできるカッター「or-ita」を開発し、世の中にある、こんなものがあったらちょうど良い、という声やニーズにデザインやアートで応えてきた。そんな活動を展開する孤高のクリエーター織咲誠氏に、今回の会場構成について話をうかがった。

-今回の会場構成のプランとコンセプトを教えてください。

 それぞれ個性があるものを、大きく「ゆるくまとめる」ということを考えていました。このようなエキシビションには、競う「競演」ということと、協力する「協演」という二つの側面があると思います。それとデザインタイドトーキョーがもつ、「デザイン界」と「東京」という大きな枠組でみたときにも、それが大きくひとつにまとまる、ということがとても大切だと思いました。そういった意味では、いまの日本は本当は大きくまとまる必要がある時期なのに、そのまとまりがむしろ小さくなりつつあると私自身は思っていて。それを私なりの方法で、ゆるくまとめるということをテーマにデザインタイドというものを考えることができたらと思いました。

 そこでその「まとめるもの」って具体的には何なのかと考えたときに、まず普段荷物などを梱包するときに使う梱包材というものが思い浮かびました。それと何かをまとめる際の「枠」というものは、本来であればなかったり、あったとしても限りなく透明に近いものが良いと思うので、全体をゆるくまとめながらも、その境が消えてなくなるものは何かなと考えたところ、エアキャップというものを思いつきました。それと「集まる」、「集う」ということを考えたときに、「大きな樹の下に集う」というイメージがありましたので、そのエアキャップで樹をつくろうと思いました。

 またトレードショーのような場では、会場構成はある意味あくまでも脇役であるべきだと私たちは思っていて、人間がもつ見慣れたものを無意識下に押しやる視覚認識の効果を利用して、普段見慣れた樹というものを会場内に象徴的に配置しながら、逆に目立たないものにするということはできないかと考えていました。ですので、会場に入ってまず樹をみて、それから出展されている作品をみてまわって楽しんでもらってから、最後にこれは種類の異なるたくさんの樹だったんだ、と思ってもらえたらいいと思いました。


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