時を経た植物の美しさ。叢(くさむら)小田康平氏インタビュー

2013年 5月 14日 08:00 Category : Design

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 広島にサボテン、多肉植物を中心にあつかうプラント・ショップがある。「叢」(くさむら)という名前のそのショップは、今までみたことのないような、強い個性をもった植物をあつかうショップで、今回ご紹介するショップのオープン以前から、アートやデザインが好きな感度の高い人びとのあいだで注目を集めている。今回、広島に新店をオープンしたばかりの叢におじゃまして、オーナーの小田康平さんにお話をうかがうことができた。


-叢について教えてください。

駐車場と民家だったスペースに今年の3月1日にオープンした植物屋です。これまでも植物に関する仕事をしてきたのですが、それまでとはまったく違う視点で、アートのように植物をみせることのできる空間ができないかと考えていました。普通、植物というとグリーンに興味を持っている方が買われると思うのですが、僕は、植物はアートに近い部分をもっているんじゃないかと思っていました。

 ですが、アートが好きな人は植物にはそれほど興味がない人が多いとも思っていて。なぜ興味がないかといえば、植物が「つまらない」と誤解されてきたからだと思うんです。それで僕はそういった人たちに、「つまる」植物があるよと伝えたいと思いました。奥行きがある、“いい顔してる”植物であれば、目が肥えている人に絶対に興味をもってもらえると思い、叢をはじめました。普段はアートが置かれている、ギャラリーや美術館に植物を置いてもらいたいと考え、最初に東京の「リムアート」というギャラリースペースをもっているところで展示をしてもらいました。

-扱っている植物について教えていただけますか。

植物のなかでも、時間による変化と力強さが感じられるものを扱っています。そのような条件を満たしていれば、植物の種類そのものにはあまりこだわりがなくて、たとえば観葉植物でも食虫植物でも、何でもいいんです。ただ、どうしても、多肉植物やサボテンが中心になるということはあります。それは、日本で、60年以上の歴史があって愛好家も多いので、究極に近いくらいに作り込まれ風合いが出ているものが多いからです。それだけに、強く興味をひかれるものも多いというか。

 一般によく知られている観葉植物は、植物のなかでも大量生産のものなので、先ほど言った、時間による変化や力強さがあるものが、あまりないと僕は思っています。時間、力強さが感じられる植物という意味では、盆栽があるのですが、育てるのが難しく、初心者の方が扱うと簡単に枯らしてしまうんです。それでは、植物が日々楽しみながら触れ合う存在にはなれないし、忙しい人が多い現代の暮らしにあまり適さないのではないか?と。そういった点でも、個性はありながらも育てやすい、サボテンや多肉植物が、今の時代にあうのかなと思っています。


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