音楽と羊羹のコラボ|おいしいMade in Japan#06

2015年 6月 17日 08:05 Category : Design

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東京にいると美食の情報があふれ、世界中の食材が簡単に手に入る時代。選択肢が多い分、何を選ぶか迷ってしまいがちだ。でも、今年はまず日本国内の美味しいものに目を向けてみたい。こちらもそれこそ星の数ほどあるけれど、もの作りの裏側にストーリーが宿る、おすすめのMade in Japanのおいしいものをお届けする。


大分県の温泉地、湯布院にある雑貨店“CREEKS.”の店主、谷川義行氏は「ジャズに合う和菓子があればいいのに」とある日ふと思い立った。かねてから音楽をモチーフに楽しい和菓子を作りたいと思っていたとか。それが今回ピックアップする、その名も「ジャズ羊羹」が誕生するきっかけだ。どんな羊羹にするかという具体的なことよりも、最初に「ジャズ羊羹」というネーミングを決めてしまった。

谷川氏が頭の中に浮かんだ何気ないことから、いろいろと調べて行くと、かの向田邦子の「眠る盃」の中で、すでに羊羹に合うジャズに触れていることにたどり着き「これはもう形にするしかない!」ということになったのだそうである。

この「ジャズ羊羹」を考案した谷川氏は音楽好きが高じて2003年より福岡で音楽イベントを手がけていた。そして湯布院に移住後、音楽と相性のよいライフスタイルを提案するために、雑貨店「CREEKS.」が生まれ、2011年には上質な音楽をよりよい環境のもとで、多くの人に届けたいと、音楽イベント『旅する音楽』を湯布院の名旅館「山荘・無量塔」が所有する音楽ミュージアムなど、あちこちで開催するように。この『旅する音楽』というコンサートシリーズは、これまでに大橋トリオ、原田知世、畠山美由紀など、素晴らしい音楽家たちを招き、質の高い音楽イベントとして、今ではわざわざ湯布院まで、本州をはじめ、遠方から足を運ぶ人も多くなっている。


湯布院は温泉という和のイメージもありつつ、美術館やギャラリーといった洋の要素も持ち合わせた街だと谷川氏。和と洋が混じり合うその土地の感覚を取り入れ、羊羹という和菓子の定番と、ジャズという音楽であり洋の部分を重ね合わせ、さらに研究と試作を繰り返した結果、ひと目みたら忘れない、ピアノの鍵盤を羊羹にあしらった「ジャズ羊羹」となったのである。こだわったのは、見た目だけじゃなくて、もちろん味も。ジャズに似合う羊羹ということで、珈琲やワインとの相性をじっくり研究。羊羹は沖縄県産の黒糖で味の深みとまろやかさを出し、さらにワインに一昼夜浸した2種類のドライいちじくを入れてしまったという発想が、実にユニークだ。

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