オランダ発、未来のライフスタイル「プローブプロジェクト」

2008年 1月 3日 10:50 Category : Design

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 100年前には想像もできなかったことが、今の暮らしで現実になっている。つまり、100年後には今の私たちが想像できなかったことが、現実になっている可能性がある。そんなことを考えさせられる展覧会「Skin:フィリップスデザイン[プローブ]プロジェクト」展が1月26日から、東京・六本木のアクシスギャラリーで開かれる。

 オランダのフィリップスデザインは、家電のフィリップスから派生した、デザインの研究、リサーチ、開発を行うデザイン会社だ。同社が世界中をリサーチして予測した2020年以降の「未来生活」の研究。それが「プローブプロジェクト」だ。

 衣食住に限らず、様々な暮らしや文化を対象としている。その中から今回、主に二つのプログラムをピックアップして展示を行う。一つがファッションやメイクアップの進化形となりそうな「電子タトゥ」。


 タトゥは古来から肉体の自己表現として息づいてきた文化。これを電子インクで肉体上に繊細なビジュアルを再現する。それだけではなく、この電子タトゥは人間の感情や状況を読み取り、模様が変化する。つまりその人の表情の一部となり、メイクであり、ファッションであり、コミュニケーションのツールとなるのが、未来の「タトゥ」である。これを会場で疑似体験できる。

 そして住まい。いま、家はあくまでもモノであり、暮らしの「器」だが、将来は家も積極的に外部と関わり合い、内部の人間の暮らしとつながる有機的な存在となるのでは、というのがフィリップデザインの予測である。

 「サスティナブル・ハビタ」と名づけられた未来の建物は、たとえば雨や風、太陽を感知して、外壁のラッパのような組織(写真)で、光や熱、水を内部に取り込む。太陽光発電や雨水利用、自然換気を天気の様子を見ながら、勝手に行ってくれる、生きているような建物、というイメージかもしれない。


【上から 太陽光の利用、雨水の利用、外気の利用】

 両方に共通するのは、「モノ」が、知覚や感情といった計測不可能なものを感知して作動するということだ。人間のあいまいな部分がどうやってテクノロジーと結びつくのか。「プローブプロジェクト」の鍵はそこにありそうだが、そんな未来の予測図の現状報告をいち早く見られるのが、この展覧会ともいえる。「先入観」と「常識」を捨てて足を運んでほしい。

【Skin:フィリップスデザイン[プローブ]プロジェクト】
 2008年1月26日~2月3日 11:00~19:00
 (連日17:00からプレゼンテーションが予定されている)入場料:無料

 お問い合わせ:AXISギャラリー tel.03−5575−8655
 東京都港区六本木5-17-1

取材/本間美紀

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