「MUJI」ミーツ、愛のバッドデザイン

2010年 11月 1日 19:30 Category : Design

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 「愛のバッドデザイン・ワークショップ展」がMUJI 東京ミッドタウンで開催中だ。「愛のバッドデザイン」とは、キヤノンのデザイナーとしても活動する工業デザイナー清水久和氏のデザインへの取り組みを示す言葉。「記憶」をテーマにリサーチ活動を行ない、作品を発表する清水久和氏にとって「愛のバッドデザイン」は永遠のテーマである。


 「愛のバッドデザイン・ワークショップ展」では、清水氏から出題された「愛のバッドデザイン」をテーマに、清水氏本人と、良品計画、IDEEの若手メンバー13名が参加してワークショップを開催。ワークショップは3ヶ月間、計6回行なわれた。

 1999年に清水久和氏と今井信之氏によって自費出版された書籍「愛のバッドデザイン・LOVABLE BAD DESIGN」の冒頭には、「愛のバッドデザインは、物が持つ機能美のみに注視するのではなく、たたずまいを中心に、私たちの深層心理に迫ります。」と書かれている。

 この言葉からは「愛のバッドデザイン」を「MUJI」と置きかえて読むことが可能だし、私たちがMUJIの製品に抱くイメージと、清水氏が愛のバッドデザインという言葉で表そうとしているものが何となく通底していることが想像できるだろう。

 普段の暮らしのなかで意識されることもなく、注目されることもないけれど、なんだか愛しいもの。デザインを生業にする者にとってグッドデザインという概念が、自由にデザインをすることをしばっているのではないか。「デザインとは自分で決めること」と清水氏はきっぱりと言い放ちながら、愛のバッドデザインとは、清水氏から若手デザイナーたちに向けた「自分で決めることをやってみましょうよ」というメッセージでもある。清水氏は「MUJIに毒を入れた」と語る。

 結果重視ではなく、参加デザイナーの記憶や愛着をたよりにデザインを考える「プロセス」を重視した今回のワークショップ。そこから生まれたプロダクトには、誰もがクスッと微笑み、なるほどと思ったりする、そんなユーモア溢れる作品がそろっている。

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