銘酒「Ohmine」 を誕生させた秋山剛志氏に聞く―Bamboo Stylus duoで生まれる「伝え方」

2013年 12月 9日 11:00 Category : Digital

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―2009年に経営者として大嶺酒造に参加し、2010年には日本酒ブランド「Ohmine」を立ち上げられた秋山さんですが、そもそも、なぜ大嶺酒造を復活させようと考えたのでしょうか

先ほどの「シビックプライド」の話でもあるのですが、ひとつのプロダクトを地域の人たちと一緒に作ることが、その土地ですごく良いコミュニケーションを生み出すことにつながるんじゃないかなと思ったのが、ひとつのきっかけです。農業とお酒ってすごく親和性が高いんですね。地元でお米を作って、地元のお水を使って、酒を造る。もともと農業は盛んな土地ですし、素晴らしい水源もあるので、そこで商品をつくることによって東京を経由しなくても、それが海外で売れたら面白いんじゃないかなと思ったんです。ですから、「会社を作りたい」とか「商品を売りたい」ということよりも、「地元のコミュニティを活性化したい」というのが、いちばん大きな原動力だったかもしれません。


―地元の名前を冠した日本酒「Ohmine」は、とてもシンプルで印象的なボトルデザインが特徴的です。ボトルデザインは、スウェーデンのストックホルム・デザイン・ラボに依頼したということですが、その理由を教えて下さい

ストックホルム・デザイン・ラボについては、昔から知ってはいたんですけど、彼らと仕事をしようと、もともと思っていたわけではないんです。僕がニューヨークから日本に帰国するときに、2ヵ月間バックパックでヨーロッパを回って各都市の美術館をまわったりしていたんですが、「凄いな」と思ったのは、唯一、ストックホルムの現代美術館だったんですね。サインひとつとっても素晴らしくて、「これ誰がやったんだろう?」と思って調べたら、それがストックホルム・デザイン・ラボだったんです。それで、彼らのフィルターを通した日本酒のボトルというものに興味が湧いてきて、たまたま彼らが日本に来る機会があったので、そこでプレゼンテーションして一緒にやろうということになりました。

―「Ohmine」のボトルデザインは、お米をシンプルに描いているのが特徴的です。日本酒のラベルにありがちな漢字の記載はないですね

漢字をドンとデザインに使うのはやめようと、僕が決めました。「なんかあの、お米の点みたいな」って、それだけ憶えてもらえれば別にいいと思っています。ストックホルム・デザイン・ラボには「なんで漢字を使わないんだ?」とも言われました。だから、「なぜ漢字を使わないのか」という話から入って、日本酒のつくり方や日本酒の業界の現状を事細かく話して、将来的なビジョンを共有して、いろいろなアイディアがあったんですけど、最終的に、お米のお酒だということを視覚的にアプローチできる、このデザインに落ち着いたんです。かなりディスカッションはしましたね。

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