Interview:松井龍哉氏・アプリ化するロボット、誰もが開発できる未来へ

2014年 12月 24日 08:10 Category : Digital

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―「Patin」が家のなかでできることは、たとえばどんなことですか?

「Patin」は、AI(人工知能)を搭載し、家の中で自由に動くことができる自走式ロボットです。3種類の3Dカメラ等を搭載し、センサーによって距離を測るなど空間認識ができます。またオムニホイールを搭載し、まっすぐだけでなく横にも自在に移動できます。これに照明器具や、植栽など、サービス・ユニットを搭載することでさまざまな便利さを提供することができます。


たとえば照明ユニットを載せたロボットは、その人の生活パターンを把握し、その人の暮らし方に合わせて最適の場所に移動して、ちょうどいい明るさで照らすことができます。これがあれば部屋全体を照らす必要もなく、省エネにもなりますよね。他にも植栽を載せれば、部屋の好きな場所で植物観賞を自由に楽しみつつ、水やりの管理ができたり。サービス・ユニットが変わることで、さまざまなことができるようになります。可能性は無限に拡がっています。


―ロボット開発のあり方が変わることは、社会をも変えるということでしょうか?

家庭用ロボットは、従来は掃除ロボットなどある機能に特化したものがありましたが、これからは各家庭で求められる機能にどう対応していくのか、開発の第2段階にあります。そのためにも、今回の「Patin」がクラウドでつながり、各家庭の使用データを収集し学習していくことは意義あることです。空間認識により人の動きを検知・認識したデータがクラウド連携を通じて動作性向上のデータとして解析され、「Patin」に反映されます。パーソナルな情報と自律行動ロボットとの一体化は、大きな変化を生み出すでしょう。そのための法整備も厳密に行っているところです。

一方、これを自分たちだけの研究とせず、ベンチャーやクリエイター、さまざまな主体と一緒に共同開発に反映させることも重要なミッションだと思っています。これによって、日本のロボット産業が拡張していくことも期待しています。日本は世界でも有数のロボット開発技術を持っている国です。けれどもそれをビジネスとしていかに活用するかというところが、弱みでもありました。


今回、誰でも開発に参入できるようにハードルを下げたことで、日本のロボット開発の活性化を促したい。産業構造を変えるきっかけとなることを願っています。もちろん日本だけじゃなく、海外とも共同して作っていくことも必要です。私たちは国際的に大変大きなロボットの競技会に賛同し来年に参加表明をします。もちろんPatinのパートナーや新たな才能を発掘するためです。


お問い合わせ:フラワー・ロボティクス 公式サイト

取材/東ミチヨ

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