ファンタジーに頼らないフェアトレード、「テゲ」

2014年 5月 29日 08:30 Category : Fashion

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「アフリカ固有の色彩感覚、脈々と受け継がれてきた伝統工芸はわれわれが愛してやまないトラッドマインドに連なるものです。EFIからなにか一緒にできないかとお声掛けいただいて、わたしはまず、ファッション人として向き合おうと思いました」。

EFI―Ethical Fashion InitiativeはWTO(世界貿易機関)と国際連合の合同機関である国際貿易センターによって立ち上げられたプロジェクトだ。“NOT CHARITY,JUST WORK”をスローガンに、恵まれない地域の経済的な自立を目指している。

この春、EFIのオファを受けて、ケニアなどの人々とともにテゲをつくり込んだユナイテッドアローズのキーマン、栗野宏文が語る抱負を聞いて、いいなと思ったのが、EFIのスローガンに通じる“距離のとり方”だった。

マサイ族のビーズワーク。ブランド名のテゲは現地のバンバラ語で“手”を意味し、声に出すと“手・芸”を連想させる。これはいいと即決で決めた

話はスルドく飛ぶが、ヘタウマはあざといけど、ありだと思う。ヘタウマとは、手仕事が見直される機運のなかでひとつのスタイルとして認知された、いかにも手でつくられた風情を指す。なにがあざといかというと、ことさら手仕事を強調している点。産業革命の歴史を考えると矛盾するのだ。なぜなら、手の精巧さをなんとか機械で代替えできないか、というところからその歴史は始まっているからである。だけど、そういう素朴なタッチを期待しているニーズは確かに存在するので、あり。

そんなヘタウマの弊害だなぁと思うのが、エコとか、ロハスとかのジャンルだ。理念には共感するものの(いや、大量生産、大量消費、大量廃棄を正義としてきたアメリカが言い出しっぺである時点でほんとうは欺瞞を感じるのだけど、それはおいといて)、モノとしてみたときに疑問符がつくことが多い。それは提供する側が大義名分に酔ってしまい、ヘタウマの流れに安易に乗ってしまった結果だと思う。そうすると、ユーザーの善意に頼らざるを得ないから、大きな取引にならず、ひるがえって関わったつくり手も潤わない。

「ほんとうのラグジュアリーとはなにかを考えたとき、それは確かな出自と品質に尽きる。彼らには伝統があるだけでなく、イタリアのアルティジャーノと比肩しうるポテンシャルを感じさせる、繊細な手業も具えていた」。

アフリカの西にあるブルキナファソは綿花の産地。このシャトル織機を改造して、セットアップをつくった

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