スティーブ・ジョブズに学ぶ、歳の重ね方

2015年 4月 22日 08:00 Category : Fashion

このエントリーをはてなブックマークに追加

取材にやってきた記者のiPhoneがカバーで覆われていたのをみて、スティーブ・ジョブズは傷も絵になる筐体だよとさみしそうに呟いたとか。

日進月歩で使いものにならなくなるガジェットながら、古き良きデニムやレザーグッズの魅力であるエイジングの思想を意識する。酒の肴に連れから聞いた話は酔いも手伝ってなかなかに感動的だった。杯を重ねるうち、「てかさ、アップル信者はそのデザインを賛美するくせに隠すなんて矛盾だよな。野暮だよ、野暮」と口はどんどん悪くなり、そして夜は反比例して、しんしんと更けていくのだった。

て書きながらふと思ったのだけど、ジョブズがいつだって同じ服だったのはコーディネイトを考える煩わしさもありつつ、なにより自分という人間への自信の表れだったのではないか。服による印象操作を必要としないジョブズは、その存在を限りなく無にするために黒のタートルネックを着続けたのではないか。

脱線復旧。エイジングの観点において他の追随を許さないマテリアルがイギリス生まれのブライドルレザーである。ベジタブルタンニンで鞣したのち、タロー(獣脂)をたっぷり含浸させたそのレザーははじめ粉を吹いたような表面感で、これもいいのだが、使い込むうち、水をたたえたようなツヤが現れる。ギアとしての機能性が求められる馬具発祥のマテリアルだけあって、強靱、かつしなやかな特性もある。

しかしご存じのように少々武骨で、スーツのようなきれいめなスタイルのときにはチグハグに思うこともあった。痒いところに手が届く、という形容はこういうときに使うんだなぁと感じ入ったのがブライドルレザーの代名詞的ブランド、ホワイトハウスコックスから登場したネイビー×ホワイトのツートンだった。ブライドルレザーならではのエイジングが楽しめ、スーツにも溶け込む品を手に入れている。

ネイビー×ホワイトのカラーパレットがブライドルレザーの荒々しさを巧妙にセーブしている。ユナイテッドアローズのエクスクルーシブモデル。2月には銀座の店にショップインショップがオープンした。ロングウォレット/47,540円

中を開けば真っ赤なライニングが現れる。さり気なくトリコロールを表現する遊び心もいい。左上から時計回りにロングウォレット/47,540円、ロングジップウォレット/54,000円、3フォールドウォレット/41,040円、コインウォレット/35,640円、ネイムカードケース/19,440円

Related article

  • ムービー: ヘルツォーク&ド・ムーロン「VitraHaus」
    ムービー: ヘルツォーク&ド・ムーロン「VitraHaus」
  • カルテルから吉岡徳仁デザイン「AmiAmi」が登場
    カルテルから吉岡徳仁デザイン「AmiAmi」が登場
  • 見て、聞いて、触って、香って「森」の今を知る
    見て、聞いて、触って、香って「森」の今を知る
  • まとめて北欧デザイン「北欧の生活デザインと文化展」
    まとめて北欧デザイン「北欧の生活デザインと文化展」
  • Interview:エドワード・バーバー氏・ジャパンクリエイティブ
    Interview:エドワード・バーバー氏・ジャパンクリエイティブ
  • 香港で、日本の陶芸グループ展「KIWAMI 極」が開催
    香港で、日本の陶芸グループ展「KIWAMI 極」が開催

Prev & Next

Ranking

  • 1
    「インテリア ライフスタイル」2010レポート
  • 2
    静かに愉しめる、セントーサ島ナイトスポット/モダンに進化、シンガポールへエスケープ(5)
  • 3
    ±0 青山本店が5周年、新製品発表
  • 4
    自由な絵ときもちいい言葉の世界 「いのくまさん」
  • 5
    おなじみの渋谷駅が安藤建築に(2)
  • 6
    今週末見るべき映画「ゴーストライター」
  • 7
    ロンドン2012フェスティバルで圧倒される、デイヴィッド・ホックニー企画展
  • 8
    オーデマ・ピゲ創業135周年、記念限定モデルがお披露目
  • 9
    陶酔のシャネル2013-14年秋冬オートクチュールコレクション
  • 10
    ザ・コンランショップに新作アウトドア家具

Excite ism :

このエントリーをはてなブックマークに追加