気負わないサスティナブル

2015年 6月 2日 08:00 Category : Fashion

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すこし前に来日したクリスティアーノ・ロナウドに、たどたどしいポルトガル語で話しかける少年を、笑いが包んだ。そのイベントで質問者に選ばれた少年はしかし、口ぶりとは裏腹に堂々としていて、清々しかった。

あたたかく見守る意が込められていたと感想を述べているヒトもいたけれど、ぼくにはロナウドへの追従に感じられて、さざ波のように広がった笑い声はしょうじき、気持ちのよいものではなかった。

ロナウドは聴衆を遮るようにいった--なぜ笑うんだい。彼の質問はちゃんと理解できるよ。

自説を披露している文をいくつか読んで知ったのが、聴衆にどんな意図があったのかはこの際どうでもよくて、日本以外の国々で生まれ育った良識のある大人は冒頭のようなケースでは笑わない、という事実だ。どちらがいいとか悪いとか、そういうのとは別の次元で、島国のぼくらには理解できない価値観がある。

そんな彼我の差を知る格好のケーススタディが、エコとか、ロハスとか、フェアトレードとか、サスティナブルとか、いわゆる耳ざわりのいいジャンルだろう。大陸育ちはよろこんで財布の紐をゆるめ、臆面もなくみずからの善行を誇る。

ビジネスに特化したソーシャルネットワーキングサービスのLinkedInが普及しない理由として、プロフィール欄に言及している論考がネットにあがっていて、そのとおりだなと思った。海の向こうのビジネスマンは、自分がどれだけ売上げを伸ばしたかといったたぐいの手柄話をさらりと書き込む。おのれを振り返れば、こちらで経歴を作成しなければならない仕事の場合、ファッション方面のエディター、ライターとして活動中、とする。活「躍」中、とはけして書かない(ま、事実なんですが)。

ヨーロッパの男性用トイレのようにつま先立ちしないですんだのがバンクスだった。1990年代に世界を制したプロサーファー、ブラッド・ガーラックと、こちらもそのフィールドでは有名なクリス・デルモロが中核をなすブランドで、古き良きモノづくりをベースとしつつ、細部にわたってこだわりまくっているとたかく評価されている。

ルーツはナンバリングTシャツで人気を博したロイアルというブランドで、ブラッドはメインライダーだった。しかし歳を重ねるごとにロイアルの世界観とみずからのそれが乖離していく。ほんとうに自分が着たいものを求め、2014年にローンチしたのがバンクス、というわけだ。

ロゴとアイコンをシルバーでプリントしたこちらのTシャツはバーニーズ ニューヨークのエクスクルーシブ・モデル。すべて5,940円

バーニーズ ニューヨークでは新宿&銀座の両店で5月22〜6月21日にかけてポップアップストアをオープンする。写真はブラッド・ガーラック

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