京小物の老舗「幾岡屋」で、はんなり愛でる舞妓の花かんざし

2014年 7月 22日 10:00 Category : Garbo

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八坂神社をめざして四条通りを歩いて行くと、右手にひときわ目を引く店がある。店先には舞妓さんの名入り京丸うちわがずらりと並び、中を覗けば、手に取った品々を楽しそうに見つめる客たちでいつも賑っている。「幾岡屋」は、創業文久二(1862)年、150余年の歴史を誇る京小物の老舗店である。


「幾岡屋」は、かんざし、櫛、帯締め、帯揚げ、お座敷かご、花名刺など、舞妓さん御用達の小間物を取り扱っている。が、舞妓専用の店というわけではなく、地元の人々はもちろん、一般客や、国内外の観光客も、かんざしをはじめとする髪飾り、誂え名入りのうちわ、舞扇など、バラエティ豊かな品々を買い求めに訪れる。

移ろう季節を象徴するかのように、美々しいモチーフの数々があしらわれた花かんざしは、職人技の極み。今回は、同店の名品をご覧いただきながら、雅な街・京都の色香をたっぷり感じてほしい。

ひと月ごとにモチーフが変わる舞妓の花かんざし

8月はススキや朝顔、9月はキキョウ、10月は菊というように、舞妓のかんざしは、毎月モチーフが変わる。布地部分はすべて絹。染めから縫いまで、熟練の職人たちの手でひとつずつ作られている。



京都三大祭のひとつである祇園祭が1ヶ月かけて行われる7月は、うちわがモチーフだが、10日~28日の間だけは、祇園祭用のかんざしを特別に飾る風習がある。透け感のある細かい格子戸のような繊細な素材に金魚をあしらったものや、水の渦潮を思わせるウズマキなど、清涼感のあるデザインは毎年変わり、それを楽しみに祭を訪れる人たちも多い。


秋も本番、11月はモミジ、12月は、餅花に歌舞伎役者の名前を書く“まねき板”のミニチュア版をあしらったデザインと続く。元々、餅花は、予祝の装飾品のひとつで、小さくちぎった餅や団子を“あられ”のように丸め、柳の枝などに付けて飾る風習を取り入れたものだ。


二つのまねきは、日本最古の劇場・南座で毎年行われる「吉例顔見世興行」を訪れるまで、白紙のまま保たれる。この興行は、翌年の興行に出演する歌舞伎役者の顔ぶれを二十六日間かけてお披露目するもので、歌舞伎と深いつながりのある各花街の芸舞妓たちは、勢ぞろいで南座を訪れる。

これを「顔見世総見」と呼び、幕間に楽屋を訪れ、贔屓にしている役者に名入れをしてもらうのがならわし。役者は墨、女形の役者は朱色で。芸舞妓にとって、秘かな楽しみなのだそう。

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