「僕たちは、何のために働くのか」―元スターバックスCEOが教える働く理由

2012年 10月 31日 12:00 Category : News

このエントリーをはてなブックマークに追加

 日々の業務に追われ、毎日を過ごしているけれど、「これでいいのだろうか」なんて思いが頭をよぎったことがないだろうか。

 『ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』(アスコム)で問いかけているのは、「人はなぜ働くのか」「人は何のために働くのか」という根源的なテーマ。著者は、英国自然派化粧品ブランド「ザ・ボディショップ」を運営するイオンフォレストの代表取締役社長、「スターバックスコーヒージャパン」のCEOを務めてきた岩田松雄さん。

 『ミッション 元スターバックスCEOが教える働く理由』は、岩田さんがミッション(使命)を強く意識するようになったザ・ボディショップ、スタバ時代での経験談を交えながら、読者に「何のために働くのか」を自発的に考え、「自分のミッション」を構築するヒントを与えてくれる一冊だ。「会社員をしていると、”社内事情”や上司の意見、クライアントの好みばかりを意識しているうちに、自分の仕事に価値や誇りを見出せなくなってしまうことがありますよね。俺って何のために働いているんだろう……と。若い頃に抱いていた”志”がいつしか失われてしまう。そういう方たちに読んでもらえるとうれしいですね」と版元のアスコム編集長の黒川精一さん。大きなミッションは、人々の期待を大きく超えて、深い感動を呼び、社会を好転させる。本書では、ザ・ボディショップやスタバの企業ミッションを紹介しながらも、ミッションは会社レベルのみならず、個人レベルで持つことも必要と問うている。

「なぜスターバックスは長居する客を追い出さないのか」
スタバに対する客のクレームで一番多いのは、「せっかく来たのに混んでいて座れない」といったものなのだという。ところが、スタバでは、基本的に、長居して仕事や勉強などの“作業”をしている人たちを追い出さない。
それはスタバが、「おいしいコーヒーと居心地のよい環境を提供することを通じて、『人々の心に活力と栄養を与える』こと」をミッションに掲げているため。ザ・ボディショップのミッションは「社会と環境の変革を追及し、事業を行うこと」。どちらも自社の商品を売ることを第一にしていない。

本書いわく、「学生でも、ビジネスパーソンでも、スターバックスに来たお客様が、リラックスできたり(活力を得る)、賢くなったり(栄養をとる)すれば、それでいい。それは確実に世の中のためになっていることだから」というスタンスなのだ。そういった顧客の多くが熱いファンとなり、このスタンスに共感する人も増え、結果として、長期的に十分なリターンも得られるようになるのだという。実際、岩田さんのスタバ就任時の2010年度には、過去最高となる1016億円の売上高を達成している。

「大きな愛を持って、大きく期待を超えていく」
「お客様を満足させるとか、ニーズを満たすとか、そんな目標では、人々を感動させることができません。大きな愛を持って、大きく期待を超えていかなければなりません」と本書。岩田さんが実際に「期待をはるかに超えた」感動体験として紹介されているエピソードたちは度肝を抜かれるレベル。「MKタクシー」の運転手さんの先回りしたおもてなし精神や、老舗旅館「加賀屋」の仲居さんが走り出してまでお見送りするシーンは「ここまでするなんて!」と笑ってしまうほど。また、岩田さんがスタバCEO時代に、プライベートで店舗を訪れたときの店員の絶妙な距離感の対応などもグッとくる。

Related article

  • 本というプロダクトを堪能する、原研哉展が吉祥寺で
    本というプロダクトを堪能する、原研哉展が吉祥寺で
  • TOTO出版20周年記念、杉本貴志、安藤忠雄らの特別書籍発売
    TOTO出版20周年記念、杉本貴志、安藤忠雄らの特別書籍発売
  • ビブリオファイル Cruising 11月のおすすめ
    ビブリオファイル Cruising 11月のおすすめ
  • ビブリオファイル Cruising 8月のおすすめ
    ビブリオファイル Cruising 8月のおすすめ
  • ビブリオファイル Cruising 1月のおすすめ
    ビブリオファイル Cruising 1月のおすすめ
  • リーバイス(R)が世界限定30冊のブランドブックを販売
    リーバイス(R)が世界限定30冊のブランドブックを販売

Prev & Next

Ranking

  • 1
    夏バテに効く、エジプト塩をつかったお料理4品
  • 2
    今週末見るべき映画「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌」
  • 3
    ルイ・ヴィトンの小物が動物に変身? 英国女性作家のアートワーク
  • 4
    ショーメ × ソフィー・マルソー、官能のラブストーリー
  • 5
    今週末見るべき映画「バレエに生きる ~パリ・オペラ座のふたり~」
  • 6
    東京デザイナーズウィーク「100% Design Tokyo」レポート
  • 7
    美食大国マレーシア|二大グルメタウンの自慢料理
  • 8
    パリ・オペラ座 夢を継ぐ者たち【今週末見るべき映画】
  • 9
    ヘリノックス新作、丈夫で軽量なテーブルが登場
  • 10
    江戸な縁起ものを暮らしに/其の四「金銀の爪きり/うぶけや」

Excite ism :

このエントリーをはてなブックマークに追加