栩翁S(クオウエス)/あの店で、今日もきちんと朝ごはん(1)

2014年 3月 10日 10:34 Category : News

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忙しい日々のなかで軽んじられることも多い朝食。しかし、そんな朝食に意義を見出し、早い時間から頑なに営業を続けるレストランや食堂がある。そこには、朝食に対する料理人や店主、女将の思いやりが詰まっている。都内で珠玉の朝食を提供する5軒を厳選。1日の大切な活力を生む朝食を、今日もきちんといただきましょう。

#01.日本料理屋が丹誠こめて調えた、正しく美しいニッポンの「朝めし」/栩翁S(クオウエス)

口にすると思わず吐息のこぼれる味噌汁がある。南部鉄器の釜で炊いたご飯はピカピカ。備前焼のなかで優しく湯気を立てている。今日の魚は明石で揚がった鰆の塩焼き。香ばしい焼き上がりで、身はホクホク。ごはんが進む。日本人で良かったと心底、思う旨さだ。

朝めし¥840、納豆¥100。ごはんに汁、魚、小鉢、香の物でワンセット。ごはんの友として納豆などもある。写真の魚は鰆だが、島根の干物屋『からさで』が絶妙の塩梅で一尾ずつ、手作りする干物が登場することも。小鉢はこの日、琵琶湖産で氷魚(ヒウオ)と呼ばれる鮎の稚魚。

「料理屋として夜だけ営業して、あとは知らん顔というのが、どうも納得いかなくて」。

かつて重島友和さんは確かにこう言っていた。日赤通りにある日本料理店『栩翁S』のご主人だ。冬ならクエ鍋が夜の名物で、五島列島から産地直送で仕入れている。使う陶器には、人間国宝が手がけた逸品も少なからず。そんな名店が3年前に遡る開店当初から一貫して提供してきた、それが「朝めし」。諸々の事情から、今は残念ながら予約制になってしまったが、それでも、丹誠込めて調えられた料理と趣ある器が、一汁三菜を基本としながら整然と並ぶ様は相変わらず。この凛とした佇まいこそ、まさにニッポンの朝食だ。

夜のメニューより、クエの刺身。本物の素材を追求する姿勢を貫き、その持ち味を引き出す繊細な手仕事にも定評がある。冬はクエをしゃぶしゃぶで食す鍋が定番。コース¥7,400〜。

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