食堂おさか/あの店で、今日もきちんと朝ごはん(3)

2014年 3月 10日 10:32 Category : News

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忙しい日々のなかで軽んじられることも多い朝食。しかし、そんな朝食に意義を見出し、早い時間から頑なに営業を続けるレストランや食堂がある。そこには、朝食に対する料理人や店主、女将の思いやりが詰まっている。都内で珠玉の朝食を提供する5軒を厳選。1日の大切な活力を生む朝食を、今日もきちんといただきましょう。

#03.ごはんと味噌汁、そして、美味しい干物。母の愛が沁みる定食/食堂おさか

三軒茶屋『食堂おさか』の女将“しーちゃん”こと、篠塚忍さんは4人のお子さんを持つ、立派なお母さん。この店の開店は7年前だが、そのきっかけは、老若男女を問わず、忙しく暮らす人に、きちんと朝ごはんを食べて欲しいと切に願ったからだった。

女将の篠塚忍さんがお母さんのような優しさと温かさで接客。帰ってきたという安堵感がクセになる。

「子育てをしていると食事の重要性は身に沁みて感じることのひとつ。出汁を始めとする日本の食文化も常々、大切にしたいと考えていました。そのうち、漠然とですが、母親が子供にごはんを作ってあげるような感覚でお店が出せればいいなぁと思うようになって」。

本格的に店を出そうと準備を始めた日々を、篠塚さんは「出逢いの連鎖だった」と振り返る。肉のことは、自ら入社を志願した精肉会社で学び、魚は、知人が懇意にする人物に相談したところ、「ウチの港に来る?」と言われ、翌日、すぐに西伊豆へ。そこで漁師と出逢い、天日干しの魅力に開眼。田子港では伝統製法を貫く鰹節の生産者も紹介されて、本枯節の実力を知った。今、定食で提供している干物や出汁は、そのときの縁の賜物。

「スーパーで売っているのは“フシ”。半年近くもかけて作る本枯節こそ“ブシ”なのよ」。

開店当初は朝と夕方だけという営業時間で、しばらくして、三茶という街の需要に気付き、深夜の営業も開始。今は、夜10時に開店して、次の日の昼過ぎぐらいをめどに、ごはんがなくなるまで営業するという唯一無比の食堂となった。夜は無論、呑むために来る人も多いが、定食はどの時間帯でも提供。味噌汁は卓上に用意された5種類の味噌を、客自身が好みで選び、お澄ましの出汁に溶くというスタイル。味噌はこの街で今も続く量り売りの味噌専門店から仕入れている。

「これが仙台味噌で、こっちが八丁味噌、これは信州味噌…。忙しくて田舎に帰れない人も多かったから、各地の味噌を用意したんです。合わせ味噌にしても美味しいのよ」。

定食に付く澄まし汁は出汁がしっかりしているから、それだけでも十分、旨いが、好みの味噌を入れるのも楽しい。上から時計回りに、仙台味噌、八丁味噌、信州味噌、麦麹味噌、仙台味噌の全5種。

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