カンヌ国際映画祭開幕。「カンヌ」とはいったい何なのか

2014年 5月 20日 08:00 Category : News

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資料によれば、カンヌ映画祭の作品選定責任者(アーティスティック・ディレクター)に1977年に就任したジャコブは、今年で84歳を迎えるが、2004年にアーティスティック・ディレクターを後任に譲り現在は会長職に就いている。とはいえ、長年のカンヌ・ウォッチャーの意見では、映画祭のセレクション傾向には依然としてジャコブの色が反映されているようだ。年齢はジャン=リュック・ゴダールと同じのジャコブが30年以上にわたり映画祭の顔として君臨してきた点は、ヴェネツィア、ベルリンにも見られない。特にヴェネツィアなどは、2000年以降でも4回替わっている。

ジル・ジャコブ氏、©FDC

その長い間、貫かれている姿勢を今年のラインナップに照らしてみたい(以下、カッコ内に監督名、次に上映作品の題名を「」に記す。特に注記ない場合は原題とし、日本公開予定の場合は『』で括る)。

まず、他の2の大映画祭と同様、コンペティションがあるのが特徴だ(「コンペ型映画祭」と分類される)。その映画祭の核「コンペ」から部門別にみてみると、ジャコブと同じ年齢のゴダールの新作(「ADIEU AU LANGAGE」)から、まだ25歳のカナダの若き俊英グザヴィエ・ドラン(「MOMMY」)まで、そうそうたる監督たちの新作18作品が並ぶ。なかでも目立つのが、英国のマイク・リー(「MR. TURNER」)、ケン・ローチ(「JIMMY'S HALL」)、ジャン=ピエールとリュックのダルデンヌ兄弟(「DEUX JOURS, UNE NUIT」)といった最高賞パルム・ドール賞受賞経験者。

リーが『秘密と嘘』で1996年にパルム・ドールを受賞したが、ローチ、ダルデンヌ兄弟のいずれも、80〜90年代に掛けて監督作品がジャコブの目に止まってカンヌ映画祭で上映された常連組。いわばジャコブ路線の延長上にあるラインナップ発表が今年の特徴のひとつ。他にもパルム・ドール賞ではないが、受賞暦のあるデヴィッド・クローネンバーグ(「MAP TO THE STARS」)、アトム・エゴヤン(「CAPTIVES」)、オリヴィエ・アサイヤス(「CLOUS OF SILS MARIA」)といった日本でも知られる作り手たちも同じように区分できるだろう。

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