カンヌ・レポート2:「ある視点」。カンヌ映画祭コンペティション以外の部門について

2014年 5月 20日 12:00 Category : News

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前回カンヌ映画祭のコンペ部門について、今年のラインナップと映画祭の会長ジル・ジャコブ氏との縁や、厳選されたセレクション、コンペに選ばれるだけで映画人にとっては名誉であることについて触れた。
※関連記事:「カンヌ国際映画祭開幕。『カンヌ』とはいったい何なのか」

カンヌにはコンペ以外の部門もあって、まず注目されるのは1978年にジャコブが創設した「ある視点」部門だ。ここには、新人監督による作品やキャリアある作家の野心的な作品が並ぶ。非コンペながらもコンペとは別の審査員が組織され、部門賞も授与される。黒沢清監督の『トウキョウソナタ』は2008年の受賞作だ。

©FDC/L. Fauquembergue

そのほか、日本でも公開された作品では、2011年はキム・ギドクの『アリラン』、昨年はリティ・パニュの『消えた画 クメール・ルージュの真実』(7月5日公開)などどれも独創的なタイトルばかりだ。

今年はキャリア5作目となる「MOMMY」でコンペ最年少監督(25歳)として選出されたグザヴィエ・ドランは、2010年に第2作の『胸騒ぎの恋人』で、2012年は次作『わたしはロランス』と2作続けてある視点部門で上映され一躍注目を浴びた経緯がある(よって今年コンペで受賞するかと注目するメディアも多い)。

また『ブンミおじさんの森』で2010年にパルム・ドール賞を受賞したタイのアピチャッポン・ウィーラセタクンも、この部門を経てコンペに進んだ。少し遡れば、北野武にとり初めてカンヌは93年の『ソナチネ』。上映されたのは、この「ある視点」部門であった。デビュー作がいきなりコンペでしかもパルム・ドール賞受賞という『セックスと嘘とビデオテープ』(スティーブン・ソダーバーグ)のような前例がなくはないが、この部門から、のちにコンペに進む次世代を担う才能が現れることは間違いない。

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