義手だからこそ掴める未来がある|Future Makers#01

2015年 2月 6日 15:00 Category : News

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日本での義肢装具の歴史は明治時代まで遡る。19世紀後半には四肢を失った歌舞伎役者の三代目沢村田之助が義肢を装着して舞台に上がり、女形として観客を湧かせていた。四肢を失ったというハンディにも関わらず田之助は当代随一の女形として人気を博し続けた。プラスチックやシリコンといった軽量な素材もない時代に義肢で舞台に立ち観客を魅了する裏には、想像を絶する努力があったに違いない。

それから140年以上の時が流れた今、四肢を失った人々を取り巻く環境はどのように改善しただろうか。義肢装具を身に付けて舞台に上がる人は確かにいるかもしれないが、今の社会で彼ら彼女らに十分な活躍の機会が与えられているとは決して言い難い。拳を握り、手を振り、腕を広げるという基本的な動作を失った人々は、相変わらず不便な生活を続けており、その不便さを克服して舞台に立ち、観客を魅了できる人は非常に限られているのが現状だ。しかし、その背後で義肢装具の技術は着々と進歩している。


筋電義手というものをご存知だろうか。義手を想像してくれと言われて想像するのは、おそらく手の形を模倣した動かない装飾用の義手だろう。しかし、筋電義手は、動く。筋肉の動きを感知して、自分の思ったように動くのだ。これで手を失った全ての人が、手を取り戻すことができる!…とはいかないのが現実。現状、筋電義手は非常に高価であり、誰もが手に入れられるわけではない。また既存の義手の多くが、その見た目を本物の手に似せることで、手の代わりを果たそうとしてきた。しかし、時にその“まるで本物の手”のような義手は、似ているからこそ反って周囲の人にその存在を意識させてしまうこともある。

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